太田胃散
太田胃散

スプーン通信

誰よりも太田胃散を飲んだ 研究開発部長に聞く服用のコツとは

太田胃散は、ケイヒ(シナモン)やチョウジ(クローブ)など、日頃私たちに馴染みのあるスパイスを主薬とした胃腸薬です。『スプーン通信』第2回目は、研究開発部長 吉江紀明さんに、太田胃散を飲むときのコツをお伺いしました。

太田胃散、玄人は水なしで飲む!?

吉江さんは、今まで太田胃散の改良に携わって来られて、何回も太田胃散を飲んでいらっしゃいますよね。

はい。研究開発段階や改良の段階で数え切れないくらい飲みました。当社は医薬品メーカーでありながら、社長の最終判定は「商品の味に違いがないか」が大きなポイントになります。ですから、より味・香り・舌触りが解るように水なしで服用することにしました。今では、水なしで飲むのが普通と思ってしまいます。

水なしですか!?

ええ、薬は一般的にはコップ一杯の水で服用するようにと言われていますが、太田胃散は水なしでも飲めますし、今ではかえって喉ごしを楽しめるようになりました。これって、「名人の域なんだ!」なんて密かに自慢しています(笑)。ただし、一般の方がやられるとむせたり、喉にはりついたりしますので、お奨めできませんが。

研究開発部長 吉江紀明さん

研究開発部長 吉江紀明さん

服用のコツは空気を抜くこと

太田胃散のおすすめの飲み方はありますか?

太田胃散のメイン商品は缶入りです。缶入りを服用する場合、添付のさじで粉末をすくったら、中蓋の裏にある擦り切り板(中蓋裏の出っ張った部分)で擦り切ると、ちょうど1回分の1.3gなんです。

そうなんですか!

そして、少量の水を口に含んでから、さじですくった粉薬を舌の上に置いて上あごと舌の間の空気を抜きます。次に、2〜3回舌で混ぜると、舌の上で粉末が濃い泥のような状態になると思います。

太田胃散の味や香りが存分に味わえそうですね。

そうですね。濃い泥状態になった太田胃散を飲み込むと、爽やかな味と香りが直に喉と食道を通って、すぐに胸やけに効果を発揮します。

水を口に含んでから粉薬を口に入れるんですね。

先に水を口に入れたほうが、水と粉末がなじみやすいですね。粉末を口に入れてから水を飲むと、粉薬がダマになることがあります。口の中に空気があると、粉薬を飲むときに空気を一緒に飲んでしまいますから、できれば、口の中の空気を抜いて飲むようにするとスムーズに服用できると思います。

研究開発部長 古江紀明さん

研究開発部長 古江紀明さん

オブラートにくるむと効果半減!

研究開発部長 古江紀明さん

研究開発部長 古江紀明さん

太田胃散のNGな飲み方はありますか?

できれば、太田胃散をオブラートにくるんで欲しくないですね。オブラートにくるんで水で飲むと、喉や食道を素通りして一気に胃まで届いてしまいます。私としては、この飲み方はもったいないと思います。太田胃散の重要な要素である、味や香りをもっと感じてほしいですね。味や香りを良く感じられるという点からも、太田胃散を服用されるときは、水か白湯で服用してください。

粉末ならではの味や香りを大事にして欲しいということですね

はい、味や香りを感じることで、太田胃散の効果が最大限に発揮されます。粉末であることの良さはそれ以外にもあるんですよ。太田胃散には、スッキリ感をもたらすl-メントール以外の添加物が全く入っていません。それは粉末だからこそなんです。驚かれるかもしれませんが、太田胃散は1.3g全てが効果を発揮するんです。

どういうことですか?

例えば、錠剤にするためには、錠剤の形に固めたり、錠剤を溶けやすくするための添加物が必要になります。そのため、錠剤には有効成分は6割ぐらいしか入れられません。もし、太田胃散の有効成分がそのまま入った錠剤を作ろうと思ったら、錠数が多くなってしまったり、錠剤が大きくなってしまったりと飲むのが大変になってしまうんですよ。

吉江さんは本当に太田胃散がお好きですね。

はい。太田胃散は、百年以上みなさんに愛されてきた胃腸薬です。それに私、味も好きなんですよ(笑)。

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